【いろは】お釈迦様は誰なのでしょうか
お釈迦様はゴータマ・シッダールタ
お釈迦様、それはゴータマ・シッダールタです。
ゴータマ・シッダールタは、実在の人物でインドの部族・釈迦族の王子です。
彼が6年間の修行を経てたどりついた真理が仏教です。
生まれた瞬間、「天上天下唯我独尊」
ゴータマ・シッダールタは母のわきの下から生まれ、生まれ出たとき「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言った、という話が有名です。
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天上天下唯我独尊とは「我々人間の命に差別はなく、皆、平等に尊い」という意味だということです(参考:浄土真宗親鸞会ウェブサイト)。
修行の旅へ、そして悟りを開く
王子のゴータマ・シッダールタ自身は物質的には何不自由ない生活をしていましたが、ある時、市中の人々の老い、病気、死を知ったのです。
彼は人間の苦に悩むようになり、この世の在り方、見方について理解しようと、王子の地位を捨て、出家して苦行の旅に出、6年後ついに悟りを開いたのです。
悟りを開いた人を「仏陀(ぶっだ)」といい、ここにゴータマ・シッダールタは仏陀となったのです。
約二千数百年前、紀元前5世紀のことです。
仏陀、仏教伝道の旅に、そして入滅
仏陀となったゴータマ・シッダールタは人々の悩みを救う旅を続けました。
悟りを開いてから45年後、80歳の時に死(入滅)を覚悟し、頭を北へ向け横たわりました。
これを知った修行者、信者をはじめ鳥や獣たちも釈迦の元へ集まり嘆き悲しんだのです。
亡くなることを「涅槃(ねはん)に入る」といい、この場面をモチーフとした絵画が「涅槃図(ねはんず)」です。
仏涅槃図(一部。高野山金剛峯寺所蔵。)
釈迦の遺骨を祀るストゥーパ
釈迦は火葬され遺骨は部族や王によって八つに分けられ、それを祀るストゥーパ(塔)が建てられたとされています。
ストゥーパは五重塔の原型です。
法隆寺の五重塔。日本最古の五重塔。
また、ストゥーパは日本語で「卒塔婆(そとば)」と訳されます。
お墓の後ろに立てられている細長い木の板を卒塔婆といいますが、これは密教で用いられる石像の五輪塔をかたどったものです。
釈迦の死後
仏教が成立したのは紀元前5世紀です。
釈迦が亡くなったのは紀元前4世紀とされています。
この頃は塔が釈迦=仏陀として崇拝されていました。
礼拝の対象として仏像が作られるようになったのは紀元後1,2世紀とみられています。