【天】十二神将 薬師如来の分身

十二神将とは

薬師如来を守る神で、12人で1セットです。
薬師如来の十二大願に対応するためです。

十二神将像 京都府・浄瑠璃寺伝来 鎌倉時代(13世紀) 重要文化財 東京国立博物館及び静嘉堂文庫美術館分蔵。

[上段左から]子神、丑神、寅神、卯神、辰神、巳神。
[下段左から]午神、未神、申神、酉神、戌神、亥神。

薬師如来の十二大願とは

薬師如来は菩薩の時代に、病気の苦しみを和らげ長寿を願うなど12の願いを人々に約束しました。

法相宗大本山薬師寺のウェブサイトによるとつぎのとおりです。

①瑠璃の輝きは世界を照らし、全ての人々を悟りに導きます
②瑠璃の輝きは雄々しく巍々蕩々としていて、迷いの闇を破り浄瑠璃浄土に導きます
③悟りを得るために必要なあらゆる財物を施します
④迷う衆生を佛道へ導く方法を教えます
⑤戒律を破ってしまった者を反省させその罪を清めさせます
⑥病気や身体的苦痛を取り除きます
⑦病気や苦しみを取り除き、身心安楽にして無上菩提を証します
⑧成佛するために男女の区別なく無上菩提に至らせます
⑨正しい菩薩道に引き入れ、苦痛や煩悩を浄化できるようにします
⑩災禍や暴力などに苦しむ衆生が解き放たれるべく援けます
⑪著しい餓えと渇きに晒された衆生の苦しみを取り除きます
⑫困窮して寒さや虫刺されに悩まされる衆生に衣類を施します

薬師寺ウェブサイト

十二神将はその願いがかなうよう、守っているのです。

十二神将の姿・持ち物

それぞれ甲冑を身に着け、闘志あふれる形相をしています。
剣や戟、矢、金剛杵などを持っていますが、決まったスタイルはありません。